今回は富士フォトサロンさんでの展示ということで、展示作品は富士フイルムの銀塩プリント限定となります。
ねこ写真で個展は多数開催してきましたが、2007年のキヤノンギャラリーさんでの「東京湾岸のねこたち」を銀塩プリント(A3)で製作して以降は、全てインクジェット出力でした。
が、その銀塩プリントも会社にあった印刷機で、インクジェットも全て自分でプリントをコントロールしてきたので、、、
今回は、大判の銀塩プリントになりますので、個展のプリントを初めて全てプロラボさんにお願いすることになりました。
今までは何の苦労もなく40~60枚の展示プリントが出来ていたのですが、、、
今回は先ずは出力機の傾向(もはや癖と言いたい)を把握するところからスタート。
意外と知られていませんが、銀塩プリントの再現域は8ビットにも満たないので、今回のテーマのような「闇」の微妙なトーン(0~20)や、ヘッドライトの光のニュアンス(240~白飛び)の再現幅が狭く、本当にピンポイントの職人技の調整が必要。
クリエイトの担当者Mさんと打ち合わせして、今回ばかりは自分でデータをコントロールするのは不可と判断、クセモノの印刷機の特性を熟知した職人さんにお任せすることにしました。
最新のデジタルカメラと、超高性能レンズのキレキレのデータと、
少し曖昧でデータが圧縮され端折られた銀塩プリントとの±で、
理屈を超えた郷愁を誘うプリントに仕上がりました!
東京湾岸に生きる猫たちにテーマを絞り撮影して20年。その集大成として都内某メーカーギャラリーにて2025年7月に写真展を開催させて頂きます。